「密室殺人ゲーム2.0」
今シーズン何度も目にすることになるであろう真弓監督のコメント予想>「打つほうがね……」
歌野晶午「密室殺人ゲーム2.0」
「密室殺人ゲーム王手飛車取り」のバージョンアップ版。前作同様、「あいつらの小説は稚拙。思いついたトリックを見せびらかしたいからって理由だけで人を殺してる」的な批判がまかり通った(かどうかは知らんけど)新本格全盛期を体験してる人なら、まちがいなく楽しめる。ただ自分たちが好きだからという理由で殺人ゲームに興じる“ゲーマー”たちに、在りし日の己の姿を重ねてしまうのは私だけではないはず。その書きっぷりはドライでユーモアたっぷり、そしてそこにはもう、批判者たちに対する言い訳や恨み言、反論はない。むろんいまさらそんなことをいう必要もないわけですが、歌野晶午が新本格一期生であることを思うと、やはり感慨深いものがありますね。
匿名性の高いネット世界の性質を活かし、独特の緊張感のなかで次々と大技小技を決めていく様は堂に入ったもの。前作と較べると、ゲーマーたちの世界が広がったように見えるぶん、嘘っぽさが増したような感があって、スリラー的なおもしろさはやや後退した印象ですが、このへんはシリーズものの宿命か。それでも、映画「ソウ」シリーズのような奥行きを与えたいという作者の目論見は、十分達成されていると思う(って、「ソウ」は観たことないんですが)。着地に余力を残したようにも見えたので、さらなる続編もありかと期待しております。
歌野晶午「密室殺人ゲーム2.0」
「密室殺人ゲーム王手飛車取り」のバージョンアップ版。前作同様、「あいつらの小説は稚拙。思いついたトリックを見せびらかしたいからって理由だけで人を殺してる」的な批判がまかり通った(かどうかは知らんけど)新本格全盛期を体験してる人なら、まちがいなく楽しめる。ただ自分たちが好きだからという理由で殺人ゲームに興じる“ゲーマー”たちに、在りし日の己の姿を重ねてしまうのは私だけではないはず。その書きっぷりはドライでユーモアたっぷり、そしてそこにはもう、批判者たちに対する言い訳や恨み言、反論はない。むろんいまさらそんなことをいう必要もないわけですが、歌野晶午が新本格一期生であることを思うと、やはり感慨深いものがありますね。
匿名性の高いネット世界の性質を活かし、独特の緊張感のなかで次々と大技小技を決めていく様は堂に入ったもの。前作と較べると、ゲーマーたちの世界が広がったように見えるぶん、嘘っぽさが増したような感があって、スリラー的なおもしろさはやや後退した印象ですが、このへんはシリーズものの宿命か。それでも、映画「ソウ」シリーズのような奥行きを与えたいという作者の目論見は、十分達成されていると思う(って、「ソウ」は観たことないんですが)。着地に余力を残したようにも見えたので、さらなる続編もありかと期待しております。
