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4th down gamble

「ホワイト・バレット」

 エルモア・レナードの新刊、しかも初期のウエスタンもの(!)が出てると知って近所の本屋へ行くも見当たらず。こういうこと、最近ホンマ多いです。ちょっと足を延ばせばすぐそこに二軒目の本屋があるんやけど、もうネットでいいやって、なっちゃいます。どうにもならない悪循環。
 で、いまさらレナードの新刊が出るなんてどういう経緯なんやろと思ったら、翻訳してるのが村上春樹らしく、氏の趣味なんですかね。村上春樹は「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」しか読んでへんけど、意外とレナードの世界観には合うかなと、期待半分不安半分な今日この頃。

「ホワイト・バレット」
 松平健(ルイス・クー)、菅野美穂(ヴィッキー・チャオ)、松田龍平(ウォレス・チョン)競演の三人芝居。久しぶりに観るジョニー・トー監督作。三人芝居といっても、主にスポットが当たるのがこの三人なだけで、芝居の形式としてはいたってフツー。原題が“三人行 Three”ってことで、あえてこういう表現を用いてみました。おまちがえのないように。
 病院を舞台にした一種の館もので、終始カメラがそこより外に出ない(玄関前のシーンはある)のが「わかってるよな」って感じ。犯罪者が収容される大部屋にドクターも常駐(?)してて、香港の病院はこうなのか、あるいは映画用に作ったセットなのか、ちょっとだけ気になった。登場人物の抱える葛藤が丁寧に描かれており、アクション抑え目でも十分に引き込んでくれる。もちろん最後には場違いなドンパチやるんやけど、ミョーなカタルシスがあって悪くはなかったです。どうでもいいけど、ウォレス・チョンの手下ってバリバリ有能に見えて、ぜんぜんやったな(笑)。
 「決戦・紫禁城」のときはあんなにキュートやったヴィッキー・チャオも寄る年波には勝てず(それでも綺麗やけど)。反対にルイス・クーはどんどん渋みを増していい感じになってきた。むしろもっと齢を重ねてからが勝負のような雰囲気もあって、これ地味に名優ルートに乗ったんちゃう?

by nobody85 | 2018-02-16 00:01 | レンタル映画館 | Comments(0)